2003412日 土曜日 久々のトロ  

寝坊した!!

今週は、私の知人と、この知人のご友人で、私のHPをよく見てくださっている方々2人の合計4人でベルサイユの市場に行くことになっていました。この知人のご友人は、昔、偶然私の「パリの魚図鑑」を発見して下さり、それ以来時々日誌を見て頂いていたそうです。それが偶然私の知人との間で話題になって、「その人知ってるよ」ということで、今回ご一緒することになったのです。

さて、朝の自宅スタート予定は9時過ぎだったので、目覚ましをかけて寝たのですが・・・・朝突然家内の声で起こされます。

「パパ、もう朝9時半よ。待ち合わせじゃなかったの?」

「え?9時半?」

とあわてて時計を見ると、目覚まし時計は朝の5時25分を表示しています。実はこの目覚まし時計、電波時計なので定期的に時報電波を受信し、正しい時刻に合わせてくれるのですが、私の部屋が電波状態が悪い上に、どうも別の電波発生源があるようで、ごく稀に、こんなふうに狂うのです。そのお陰で遅刻するのは、これで二度目です。

あわてて電話をし、支度をして飛び出します。結局20分遅れで待ち合わせ場所に到着。ベルサイユ到着は11時前になってしまいました。う〜〜ん、この時計、廃棄処分かなあ・・・

新種発見

さて、いつも通り魚屋を見て廻ります。春になってきて、魚の種類も少しずつ増えはじめました。あちこちにTourteau(イチョウガニ)の小型のものが売られており、店員さんに勧められましたが、小型だと味噌も少なそうで、いまいちですよね。Tourteauが小さいのも春だからでしょうか。

ところで、今週は新しい魚を発見しました。一メートル近い大型魚です。

この魚、名札ではPagreとなっていますが、絶対にPagreではありません。今日ご一緒した方は、皆さんフランス語ができるので、魚屋のおじさんにこの魚が何か聞いて下さったのですが、おじさんは「タイの仲間のPagreだ」と言っているそうです。確かにタイの仲間ではありますが、体型や上唇の形などを見る限り、フエダイの仲間だと思われます。日本近海やインド洋にいる「ナガサキフエダイ」と呼ばれる魚に良く似ているのですが、フランスやイギリスの図鑑には、これに似た魚は載っていませんでした。Pageot acarnéに似てなくも無いのですが、Pageot acarnéがここまで大きくなるはずが無いので、多分別の魚でしょう。

久々のトロ

さて、いつもの魚屋では、いつものおじさんに声をかけられます。

「トロ、トロ、(以下フランス語)」

と言いながら、指差す先にあったのは、久しぶりに見る、なかなか良いトロです。春になって、やっとマグロも良いものが出始めたのでしょうか。早速これを買います。

 

一緒に来た方々も、思い思いにいろいろな物を買われているようです。鮭、タイ、太刀魚、ホタテ、Praireなどを購入されたようです。私は太刀魚を半分分けてもらうことにしました。

他にも、小サバ、小あじなどが新鮮そうでしたし、Céteau(小型の舌平目)や、Éperlanも多くの店で売られていました。やはり春ですね。これからが楽しみです。

ところで、今回ご一緒した方が二人でタイを分けるために、店のおじさんにタイをフィレにして、残った「あら」もくれるようにお願いしたところ、写真のようなあらが戻ってきたそうです。この写真、今日ご一緒した方が、わざわざ撮って送ってくださいました。

写真を見ると分かるように、頭も腹骨も残した形で三枚に下ろしているところがすごいですよね。猟師が船の上で料理をするときにはこういう下ろし方をするようですが、フランスでははじめて見たので、ちょっと感動しました。

さて、色々美味しそうなものは他にもありましたが、今週は日曜日は外出で自宅には居ないので、今日はこれで買物は終わりです。

トロ、ネギトロ、トロロトロ

自宅に帰ると、早速あゆみが聞いてきます。

「パパ、何買ってきた?」

「トロだよ」

「やった〜〜、ママ、トロ買ってきたって。パパ、ネギトロも作ってね。」

ということで、久々に良いトロが手に入ったので、刺身だけでなく、ネギトロも作ることにしました。さらに、ちょうど長芋も買ってあったので、マグロの山掛けをトロで作ることにしました。トロのトロロ掛け・・・トロロトロですね(笑)

久々のネギトロは美味しくて感動でした。トロロトロも美味しかった。日本酒が飲みたくなる味でした。もちろん、刺身も美味しく、太刀魚の塩焼きもいつも通りとっても美味しく頂きました。

-----------

ここのところ、あゆみが市場に行かないので、いつも一人で寂しい思いをしていたのですが、今週はとても楽しいベルサイユ訪問でした。

もし他にもベルサイユの魚屋にご興味のある方がいらっしゃったら、何時でもメールしてくださいね。

ではでは。